心療内科のPR広告にマンガが大活躍!
マンガはその広告としての有効性が広がり、今や様々なビジネスシーンで用いられてきました。心療内科・カウンセリング業も例外ではありません。
しかし、マンガ広告はまだ新しいツールなので、どのように活用されているのか想像できない方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、心療内科業界におけるマンガの活用例を3つご紹介します。
言葉で説明しにくい「体験」を伝えるのにピッタリ
マンガの面白さはさまざまな視点から語ることができます。その一つは、主人公に自身の姿を重ねること。
いわゆる感情移入です。言い換えれば、マンガは言葉では説明しにくい「体験」を伝えるのにピッタリの広告ツールなのです。
「うつヌケ」といううつ病をテーマにしたマンガが、医療マンガとして非常に多くの人に共感を得て大ヒットしました。様々なうつ病体験者の事例を通して「どうすれば”うつヌケ”できるのかな?」と、読み手が多方向から考える事ができるのがこのマンガの特徴となっています。
作者のマンガ家・田中圭一さん自身うつ病を体験し、そしてうつ脱出を経験しています。マンガ家として「この体験を広く伝えたい」という思いが、今までに無いマンガを生み出し異例のヒットとなりました。
ここまで注目されたのには、やはり普通の本では無くマンガ形式だった事も大きく関係しているでしょう。作中の親しみやすいキャラクターや分かりやすい解説で、作者が伝えたい事が満遍なく表現されています。
うつ病マンガは普通の医療本よりエンターテインメント性に優れている分、最初の取っ掛かりとしては大きく力を発揮してくれます。
そして何より、うつ病は病名の認知度は高いものの、どのような症状なのか?原因は何なのか?といった点については知られておらず、それゆえに無知による偏見がはびこっていました。
こうした状況が、すべて変わったとはいえませんが、一冊のマンガによってずいぶんと改善したことは、マンガの「体験が伝わる」という力がいかに大きいかを物語っているといえるでしょう。
エンタメ要素を取り入れ、最後までしっかり読ませる
医療系の広告は「難しい」という壁をどう乗り越えるかが大切になります。心理用語一つとっても、意外と一般の方には難しい概念だったりします。そこでマンガの活用です。
ちょっとしたギャグマンガ形式にして、具体例も織り交ぜながら物語を展開させれば、読んだ後は「面白かった」と同時に、読み手に心理学・診療内科により親しみを持ってもらう効果も期待できます。
医療マンガの特色として、臨場感を強く読み手に与えやすいというものがあります。治療法や良くなっていく経過は文字や言葉だけでは、イメージにも限界があるのです。
そのため、あえてマンガというツールを使う事でより治療・医療機関について知ってもらう事が可能になります。医療は年々進歩し心療内科もやはりそれは同じで、より複雑化する治療法について分かりやすく伝えるには最適と言えるでしょう。
最終的に心療内科・カウンセリングの場では人と人の関係性が重要になりますし、マンガのキャラクターがカウンセラーの代理人となって強く訴えかけられる点は強みです。
大ヒットテキストを出版して、認知拡大に貢献
近年では、教科書にマンガを掲載する例も増えています。たとえば、認知行動療法を例に考えてみます。物語は、社会人が陥りやすい「スランプ」のような状態になってしまった主人公の悩みから始まります。
誰でも共感できる体験を取り上げることで「自分ごと」にしてもらい、それからうつ病に至るまでの経緯と、認知行動療法の内容や有効さを紹介していく構成です。
主人公が認知行動療法と出会っていかに気持ちを軽くしていったのか、ストーリーのおかげで分かりやすく描くことができます。
また、読み手の不安を取り除いてあげる事はとても重要で、とくに不安症で悩んでいる方には特に配慮が必要です。難しい内容を扱った本でも、表紙にキャラクターを描くだけで印象は大きく変わってきます。
より気楽に読んでもらえるのがマンガの力のメリットと言えるでしょう。
マンガ広告は心療内科でも非常に有効
いかがでしたでしょうか?カウンセリングをこれまで受けた経験の無い人にとっては、「一体どんな所なのかな?」と不安・緊張感を相応に抱いてしまうものです。
実際の心療の場をマンガで体験する事によって、敷居も随分低く感じる方も少なくないはずです。その医療機関がどんな事を強みにしているのか…?
その強みや違いをより効果的に使えられるのもマンガ広告の為せる技です。文章だけでは無く絵も扱う事で視覚に訴えかけられるのは大きなメリットと言えるでしょう。