人気のマンガキャラクターを著作権フリーで二次利用できる手法があった!パブリックアートとは?

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人気のマンガキャラクターを著作権フリーで二次利用できる手法があった!パブリックアートとは?

マンガファクトリーを見ていただいている方で、毎回多いのが「漫画の著作権切れ」に関連する検索経由で ページをご覧いただいている方が非常に多いのです。
確かに、有名マンガのキャラクターが自由に使えたら…と思う気持ちは分からないでもありません。

「マンガ家が有していた著作権が切れると例外はあるものの自由に使用することができるようになりますので、漫画作りの際には重宝します。
有名マンガ家の今後のパブリックドメインとなる時期をみてみると、あと2、30年程度はかかりそうです。」
と以前の記事で書きましたが、その後法改正があり、著作権の保護期間は50年から70年に延長になりました。
これにより、手塚治虫氏(1989年2月9日没)の著作権も、法律の規定に基づき、死亡日の翌年1990年の70年後、2060年(令和42年)まで伸びています。

でも、法律上、有名マンガのキャラクターをブログなどで自由に使えるケースが有るのをご存知でしょうか。
今回は、そういう「パブリックアート」についてのお話です。

画風は著作権で保護されないことになっているが…実際は裁判でも判断は分かれる

というと、著作権法に詳しい方ならこう思われるかもしれません。
「いや、著作権法ではアイデアは著作物ではない、としているはずだ。マンガの画風・設定はアイデアと同じだから、 画風を真似ても法的には問題はないはずだけどな。実際、過去の有名マンガの絵を真似したようなマンガは結構あるんじゃないのかな」

実はそこのところがなかなか難しいのです。実際、アイデアを巡って作品の著作権を争った裁判は過去に何例もあり、 訴えた側は「これはアイデアレベルではなく、盗作ではないか?」と訴えるわけです。
裁判所での判断は事件ごとにまちまちで、裁判官が判断しているというのが実情です。

と言われています。要するに訴訟リスクがあるということです。過去に問題が起きていたものをあえて選択するリスクはあまりないようにも思えます。

そんなことをしなくても、人気漫画のキャラクターを自由にブログなどで使うことが出来るからです。それがパブリックアートを使ったケースです。

パブリックアートとはどんなもの?パブリックアートはなぜ、ブログなどで自由に使えるのでしょうか?

国語辞典『デジタル大辞泉』によると、パブリックアートとは、
「パブリック‐アート【publicart】 ホールの壁画や公園の彫刻など、公共的空間を飾る芸術作品。」
というものです。

法律上は下記のように定義されています。

「著作権法 第四十六条 美術の著作物でその原作品が前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置されているもの又は建築の著作物は、次に掲げる場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる。
一 彫刻を増製し、又はその増製物の譲渡により公衆に提供する場合 二 建築の著作物を建築により複製し、又はその複製物の譲渡により公衆に提供する場合 三 前条第二項に規定する屋外の場所に恒常的に設置するために複製する場合 四 専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製し、又はその複製物を販売する場合」 (https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=345AC0000000048

法律の条文はなかなか分かりにくいですが、平たく言えば、
「マンガなどの美術の芸術作品で、壁画、彫刻など誰でも見られる公共の空間に置いてあるものは、例外を除いて使っていいですよー」
ということです。

文化庁では、 「絵画、版画、彫刻、書、漫画、劇画などを総じて美術の著作物といい、著作権法では、著作物の例示の一つに挙げられています(第10条第1項)。」 (文化庁『著作物関連用語』 )としています。

なお、法律で「屋外」とありますが、判例では「不特定多数の者が見ようとすれば自由に見ることができる広く開放された場所を指すと解するのが相当である」
(村井麻衣子『判例研究 アクセス可能な著作物に対する公衆の利用の自由』知的財産法制作学研究vol.10 2006)とされていますので、
駅の構内や空港のロビーにあるものでも法律上は「屋外」ということになります。

有名漫画家作品がパブリックアートになっていた!

最近では熊本地震の復興で、尾田栄一郎『ONE PIECE』のルフィなどのキャラクターが熊本県内に色々建てられたことが話題になりました。
尾田氏は熊本県出身で、故郷の惨状に心を痛め「必ず助けに行く」とマンガの中そのままの熱血コメントを出されていましたが、
https://www.pref.kumamoto.jp/hpkiji/pub/List.aspx?c_id=3&class_set_id=16&class_id=6866) まさしくそれを実行したわけですね。

以下の表にもあるように、『ONE PIECE』だけではなく、全国各地にマンガを使ったパブリックアートが増えており、北は北海道から南は九州まで、全国各地に点在しています。 その中にはあなたの好きなキャラクターもきっとあるのではないでしょうか?

地域 設置場所 マンガ作家名 作品名 キャラクター名 形態
北海道 新函館北斗駅 武論尊・原哲夫 『北斗の拳』 ケンシロウ 銅像
東北 石巻市・いしのまきマンガロード 石ノ森章太郎 『仮面ライダー』『サイボーグ009』『がんばれ!ロボコン』『人造人間キカイダー』『秘密戦隊ゴレンジャー』など 仮面ライダー等 FRP像等
関東 東京臨海高速鉄道 りんかい線 国際展示場駅 手塚治虫 『ジャングル大帝』・『ブッダ』・『鉄腕アトム』・『ブラックジャック』など レオ・パンジャ・ブッダ・鉄腕アトム・ブラックジャック・ピノコなど 陶板壁画
中部 富山県・高岡おとぎの森公園 藤子・F・不二雄 『ドラえもん』 ドラえもん・のび太・ジャイアン・スネ夫・しずか・ドラミ FRP像等
関西 神戸市・新長田若松公園 横山光輝 『鉄人28号』 鉄人28号 鉄像
九州沖縄 熊本市ほか 尾田雄一郎 『ワンピース』 ルフィなど 銅像

尾田氏が熊本出身だということを書きましたが、最近は震災復興・災害復興でご当地のマンガキャラクターをパブリックアートに使うことが増えています。

例えば、阪神淡路大震災の復興事業として、特に被害が大きかった神戸市長田区では、出身の横山光輝氏の「鉄人28号」や「三国志」を使ったパブリックアートを復興した町に設置し、復興と町おこしを図っています。

区の中心の公園に奈良の大仏とほぼ同じ大きさの「鉄人28号」の鉄像がそびえ立ち区のシンボルになっています。

また、区内を走る神戸市営地下鉄海岸線の各駅ごとに横山氏が描いた「三国志」の曹操・劉備・孫権・諸葛亮といったキャラクターが壁画になっており、
街全体がマンガキャラクターと連動しているなかなか珍しい例です。

同様の例は東日本大震災の復興事業で、宮城県ゆかりの石ノ森章太郎、大友克洋両氏のマンガキャラクターを用いた壁画やプラスチック像が作られています。

それ以外のケースでは、その街にゆかりがあったマンガ家のキャラクターを街に設置することが増えています。

例えば、藤子・F・不二雄のふるさと、富山県高岡市の「高岡おとぎの森公園」にはドラえもんやのび太、ジャイアン、スネ夫、しずか、ドラミの像が設置されています。

ドラえもんとのび太と仲間たち (画像出典:ウィキペディア)

東京都内では、手塚治虫・藤子不二雄Ⓐ及び藤子・F・不二雄などのマンガ界のレジェンドたちが住んでいた「トキワ荘」が豊島区にあったこと、
西武鉄道沿線にアニメーションスタジオが多いことや、豊島区や練馬区がマンガ・アニメのまちづくりを進めていることから、
西武新宿線・池袋線沿線にマンガのパブリックアートが集中しています。

ジャングル大帝 (画像出典:豊島区公式ホームページ

パブリックアートの写真の販売はできない?引用も注意が必要?

パブリックアートは非常にありがたいものですが、使用にあたっては注意も必要です。
というのも、複製物の販売を行うことは法律上禁じているからです。

前に引用した著作権法の一部に「専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製し、又はその複製物を販売する場合」とあったのがその規定で、 写真の販売や、写真を使ったカレンダー販売は不可能になっています。そこのところは注意が必要ですね。

このブログのように引用するときでも、著作権法第32条や第48条で定める引用時の規定は守らなければなりません。

「著作権法第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。」

「同 第四十八条 次の各号に掲げる場合には、当該各号に規定する著作物の出所を、その複製又は利用の態様に応じ合理的と認められる方法及び程度により、明示しなければならない。 一 第三十二条(中略) 2 前項の出所の明示に当たつては、これに伴い著作者名が明らかになる場合及び当該著作物が無名のものである場合を除き、当該著作物につき表示されている著作者名を示さなければならない。」

上記の規定を簡単に言えば、
「三十二条…引用するときにはルールを守り、正当な範囲内で行うこと」 「四十八条…出所と著作者名を明示すること」ということになります。

そして、ふっかちゃんのイメージを壊さないようなサイトデザインや、ロゴデザインなども行い、メルヘン調で子どもさんに喜ばれそうなピンク色を基調にしたデザインに致しました。

結果的に、市役所の許可を得ることができ、ふっかちゃんをあしらったマンガのバナー広告や、ふっかちゃんを農園仕様にした塗り絵を展開し、農園の認知度を上げ、お客様を呼び込むことができました。

キャラクターを使ったマンガ広告のご相談は実績のマンガファクトリーへ

これまで述べてきたように、キャラクターの仕様には色々な制約があるものの、実施すれば効果はもちろん見込むことが可能です。
当社ではキャラクターを使ったマンガ執筆だけではなく、前述のように役所などの権利者との折衝なども行っております。お気軽にお声がけください。