マンガPRならムズカシイ話もしっかりわかるんです!難解な内容をマンガでPRした事例をご紹介

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難解な内容をマンガでPRした事例をご紹介

コロナ禍で売れた意外なマンガは、「マンガでわかる日本の古典」だった!

コロナで売れたとなると『鬼滅の刃』ですが、意外なマンガも売れていました。

中央公論新社の『マンガ日本の古典』です。この漫画は、既に刊行から25年経っているものなのですが、今回のコロナの一斉休校で売上が倍増になったと報じられています。

「一斉休校で売上倍増 東大王・伊沢拓司さんイチ押しの「マンガ日本の古典」がヒット中」

「(学校の一斉休校が始まった)2月27日を境に売り上げが倍増。受験期をはるかに越える売り上げを記録し、3月8日からの1週間で4,000冊を超える売り上げを記録しており、季節外れのヒットとなっている。」

と報じられていますが、なぜ古典がわかるマンガが売れたのでしょうか。背景には、そもそも大人も古典をちゃんとわかっているわけではない、ということがあるようです。

ここに一つ興味深い研究があります。横浜国立大学の大学院生の安野葵さんが、小中学校の国語の先生にこれからなろうとしている生徒たちを対象に行なった調査です。

(『大学生の古典力調査報告Ⅷ~平成27年度横浜国立大学教育人間科学部学校教育課程1年次生の古典に関する関心度調査~』横浜国大国語教育研究 No.42 (2017))

これによると、
松尾芭蕉の『奥の細道』を読んだことがある人は64.7%、
芭蕉が旅の目的地の一つ・平泉の古戦場で「夏草や 兵どもが 夢のあと」という有名な句を詠む下りを知っている人は33.9%、
芭蕉が口ずさむ「国破れて 山河あり」という漢詩の元ネタを知っている人は15.6%
ということになっています。
つまり、古典は知っていても、わかっているかどうか内容を突っ込まれると正答率がガタっと落ちてしまう。

『奥の細道』は読んでいるけれども、細かく突っ込まれていくと「奥の細道は読んだけど、芭蕉は東北を巡って何をしたかったんだっけな?」ということになってしまうわけです。

更に、昔の日本人がどうやって生活していたのかもイメージしづらいわけで、松尾芭蕉が平泉で俳句を読む姿をイメージできる日本人はなかなかいないわけです。

松尾芭蕉

画像出典:江戸時代の画家・俳人森川許六画『奥の細道行脚之図』より、松尾芭蕉・河合曾良

そういう点、マンガでわかる古典では、一つのお話として読めるようになっていますし、
芭蕉が平泉を旅してどういう動きをしたかも絵で全て分かりますから、大人も夢中になっているわけです。

この『マンガ日本の古典』では『釣りキチ三平』の作者・矢口高雄氏が『奥の細道』をマンガ化しており、芭蕉は矢口氏の故郷を旅していたことから大変綿密な取材がなされており、冒頭から松尾芭蕉と弟子の曽良が平泉の古戦場を歩く描写が、美しい自然の描写とともに描かれています。

単なる絵解きにとどまらず、芭蕉が俳句に四苦八苦して作品を何度も手直しする様、東北の俳人たちと交流して連句を詠むところなども描写されているので、奥の細道だけではなく俳句という文学についての理解を深めることも出来るようになっています。

風景

難解な経済学の理論もマンガでわかる?

さて、俳句も絵解きできるくらいですが、もっと複雑な現代社会をマンガは描くことは出来るのでしょうか。もっと複雑な経済理論をマンガでわかるようにしたものがあります。

現在の各国政府が、不況対策の参考にしている古典として有名な、イギリスの経済学者ケインズの『雇用,利子および貨幣の一般理論』(以下『一般理論』)も実はマンガになっています。実は、原作は難解極まる内容なのです。

経済の専門家である経済学者や、経済紙有力記者も『一般理論』の難解さは同意しています。
たとえば、経済学者で独立行政法人・産業経済研究所上席研究員の池田信夫氏は、
「いわずとしれた経済学の古典中の古典だが、これを最後まで読んだ経済学部の学生は、100人に1人もいないだろう。」(http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51294559.html)といい、

日本経済新聞で論説委員兼編集委員を務めたジャーナリストの阿部重夫氏は、
「(日本経済新聞の)歴代論説委員でこの本をまともに読めた人がどれだけいたのだろう。」(https://facta.co.jp/blog/archives/20080127000606.html)というのですから、
専門家の間でも『一般理論』は難解をもって知られているのが分かります。

これをマンガ化した力作がTeamバンミカスの『雇用・利子および貨幣の一般理論 ─まんがで読破─』(イースト・プレス)です。
この『一般理論』、実は経済学で使う数式を文章に置き換えて解説しているような本のために難しいのですが、マンガでは、

・ケインズとケインズの妻の対話
・労働者を表すキャラクターの「レイバー」くん(ご当地キャラのような外見)
・ケインズ夫婦が行きつけのパン店の店主

の4人の登場人物の物語に再構成しており、店主が店の経営に悩む状態を経済学的にグラフなどで可視化し、そのグラフにレイバーくんが登場してグラフがしゃべったり、
難解な経済理論を非常にわかりやすく表現しています。

これはマンガの利点を十二分に生かしたものですが、グラフがキャラになってしゃべったり、話をしたりすることで読者は難解な理論でも分かりやすくなっているのです。

イースト・プレスは、古典作品のマンガ化では定評ある出版社で、古典マンガの「まんがで読破」というシリーズを持っていますが、『一般理論』のマンガは特によく売れたようで、特別に重版されたりコンビニコミックになったりもしています。

企業でマンガPRで難解なサービスをわかってもらえた実例!

当社の事例では、投資用マンションの購入についてマンガ化してみたケースがございます。

『マンガでわかる!はじめての不動産投資』
https://manga-factory.net/production/asucre-realestate

これは株式会社アスクルパートナーズ様のPRマンガなのですが、
不動産投資というタダでさえ分かりにくい分野の話の上、
専門用語が頻出する話であり、マンガではなく文章で説明した場合は相当わかりにくくなったであろうと思います。

株式会社アスクルパートナーズ様の事例その1 株式会社アスクルパートナーズ様の事例その2

不動産投資は成功すればしっかりと資産形成が出来ますが、同時に様々なリスクがあるものです。
マンガでも、1)空き室リスク、2)家賃滞納リスクを説明し、そういうリスクからどうやって身を守るかを細かく説明しています。
宅建士のような不動産に詳しい人でないと、そもそも概念が理解しにくいということで、今回マンガを作成いたしました。

引用した箇所は、家賃滞納リスクについて主人公の義父が主人公に教えているところで、
・家賃滞納リスクとはなにか
・家賃滞納が発生した時に対応する賃貸管理会社とはなにか
・賃貸管理会社を選ぶにはどういうところに気をつければよいのか。
というところを分かりやすく説明しているところです。

また、主人公が不動産投資に迷ったりする描写を加えたことで、読者に問題を深く考えさせ、サービスへの興味を掻き立てる構成にしています。

分かりにくい商品やサービスのPRはマンガファクトリーにおまかせ!

以上、実例を交えて難解な内容をマンガでPRした、わかるようにした事例を紹介しました。
一言ではいいにくい業務内容やサービスをマンガ化したい会社の方は、是非ご相談ください。